寝ている最中に急に体が動かないという経験はありませんか?
「もしかして金縛り?」と思って、無理に体を動そうとしても動かず、目を開けようとしても開かない…。「霊に憑りつかれた?」なんて錯覚をして、怖くなって眠れなくなる夜を過ごしたこともあるかもしれません。
「金縛りは霊の仕業」というのは、テレビの影響だと思います。金縛りには睡眠が関係していることが明らかになっているので、霊によるものではありません。何も怖がる必要はないので安心して下さい。
今回は、そんなに恐れることはない金縛りの原因と、金縛りを防ぐ方法について紹介します。
金縛りとは
金縛りの由来は不動明王の秘法である「金縛法」からきているようで、相手を身動きできないようにする技が、金縛りの状態とよく似ているそうです。
実際に金縛りになると、次のような状態になる人が多いと言われています。
・寝ているときに体が動かなくなる
・目を開けたくても開けられない。
・目を閉じたいのに閉じられない
・声を出したいのに声が出ない
・息苦しい
確かに寝ている最中に突然こんなことが起こったら、誰でも怖いと感じるのは当たり前ですよね。
でも、金縛りは決して霊の仕業ではないので、極端に怖がる必要はありません。金縛りは睡眠が関係していると言われています。
睡眠には眠りの浅い「レム睡眠」と眠りの深い「ノンレム睡眠」があり、90分周期で寝ている間4~5回程度繰り返されています。レム睡眠は脳は起きていても体は休んでいる状態で、ノンレム睡眠は脳は休んでいても身体は起きている状態です。睡眠は寝付くとノンレム睡眠から始まり、徐々にレム睡眠に移行していきます。
レム睡眠中、何かのタイミングで目が覚めたとしても体は動きません。まさにこれが金縛りです。夢を見ている最中に金縛りにあいやすいのも、レム睡眠中に夢を見ることが多いからなのです。
金縛りになる原因
金縛りは、次のようなことが原因で起こると言われています。
・時差ボケや昼夜逆転生活などの睡眠リズムの乱れ
・ストレス
・仰向けの姿勢で寝る
人間の体は時計を見なくても、感覚で何時頃かを判断することができる仕組みになっています。これは時計のない時代から人間に備わった体内時計によるものです。時差ボケや昼夜逆転生活などでは睡眠リズムが乱れやすく、体内時計では寝る時間なのに寝ていないことで睡眠リズムが乱れます。ストレスも同じで、考え事をしているとなかなか寝付くことができず、睡眠リズムが乱れてしまうのです。
金縛りを経験した人の多くは、全身の力が一番抜けている仰向け状態で寝ています。体の緊張が解けてリラックスできる寝方には違いないのですが、レム睡眠になりやすく、金縛りになることが多いようです。
金縛りを防ぐ方法
金縛りを防ぐには、睡眠リズムを整えることが大切です。夜勤などの仕事についている人は難しいかもしれませんが、昼間寝るにしても90分周期の睡眠リズムを崩さないように睡眠環境を整えましょう。寝心地の良い寝具や照明、香りなどでリラックスしてから寝ると良いですよ。
寝る直前まで運動していたり、スマホをいじっていると脳はいつまでたっても起きている状態です。脳にストレスを溜めないようにして下さいね。
人によっては寝やすい体勢があると思いますが、金縛りを防ぐには仰向けで寝ることは止めましょう。突然、横向きで寝なさいと言われても寝にくいかもしれませんが、抱き枕などを活用して横向きの姿勢で寝ることがおすすめです。
金縛りは睡眠リズムの乱れによるものなので、怖がる必要はありません。とは分かっていても、突然体が動かなくなるとびっくりするので、金縛りを防ぐ方法を試してみて下さいね。
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