日本人の死亡原因第一位である癌。女性においては、最も多いのが大腸癌です。今は若いから大丈夫！なんて安心してはいけません。明日は我が身…他人ごとではありませんよ。大腸癌は早期発見できれば治る癌ですが、できればそんな恐ろしい病気になりたくはないですよね。
最近、ある果物が大腸癌の予防に効果的だという研究結果が発表されました。その果物とは「いちご」です。あの甘くてかわいい姿から、そんな強いパワーがあるなんて想像しにくいですが…。
今回は可愛い顔したすごい奴♪「いちご」の健康効果と大腸癌予防効果についてお伝えします。

いちごの主な栄養素

いちごの小さな姿の中には、ビタミンC、葉酸、カルシウム、マグネシウム、カリウム、食物繊維、ポリフェノールなどたくさんの栄養素がつまっています。
特に多いのがビタミンCと葉酸で、粒の大きさにもよりますが中くらいのいちごを７粒（100g相当）食べると、一日に必要なビタミンCを摂取できると言われています。

いちごの健康効果

ビタミンCが豊富ということは、美容効果が高いということです。ビタミンCにはシミやシワの予防効果があり、美肌を目指すには欠かせない存在ですが、美容以外に健康効果も期待できるんです。また、その他の栄養素も健康に役立つので、いちごが美容や健康にいいと聞けば食べない手はありませんね。

いちごにはキシリトールが含まれていて、虫歯菌や歯周病菌の住処となる歯垢を作らせない効果があります。歯垢が少なければ虫歯菌や歯周病菌が増えることはありません。キシリトールには虫歯菌によって溶かされた部分を修復する役割があるので、超初期の虫歯であれば進行を止めることができます。歯周病の症状として歯茎の出血がありますが、ビタミンCには歯茎の血行を促進し、歯茎のコラーゲンを生成する効果があるので、歯周病を予防することができます。

免疫力が低下すると風邪をひきやすくなったり、疲れやすかったりします。ビタミンCには、体外から入ってきたウイルスや細菌を防御する白血球の働きを助ける役割があります。また、ビタミンC自体もウイルスを攻撃したり、コラーゲンを生成してウイルスが侵入しないようにしっかり細胞を固めて、免疫力の向上に役立っています。

骨粗鬆症にはカルシウムが大切だと思っている人が多いと思いますが、カルシウムだけで骨粗鬆症の予防はできません。カルシウムと共に、カルシウムの働きを助けてくれる栄養素が必要となり、ビタミンCやマグネシウムもその一つです。 ビタミンCはコラーゲンを生成するのに役立ち、骨がカルシウムにくっつくのを助けてくれます。また、マグネシウムは骨に入るカルシウムの量を調節する働きがあり、骨からカルシウムが溶け出すのを防ぎます。 いちごにはたくさんの種類のポリフェノールが含まれています。

中でも「アントシアニン」というポリフェノールは、いちごの赤い色の正体で眼精疲労に効果があります。 また、ビタミンCにも眼精疲労を回復する効果があり、コラーゲンを生成して毛細血管を強くしたり、視力低下を予防してくれる働きがあります。

いちごにはたくさんの健康効果があり、これだけでも十分すごいことを分かっていただけたと思います。でもこれで終わらないのが、いちごのすごいところ！更に、いちごには大腸癌の予防にも役立つと言われているのです。 いちごのポリフェノールのうち、アントシアニンやエラグ酸は強い抗酸化作用があります。それに加え豊富なビタミンCの相乗効果で、癌にも打ち勝てそうな気はしますよね。 アメリカの研究グループは、大腸癌は炎症によって発症するため、炎症を抑えることができれば大腸癌は予防できると考え、いちごに注目して研究を進めました。

ガン予防の実験と効果

生理食塩水と発がん性物質を投与したマウスうち、発がん性物質を投与したマウス群には発がん促進剤を飲み水に混ぜて投与しました。その後、通常の餌を与えた群と凍結乾燥いちごの成分量を変えた餌を与えた群で比較しました。

結果
発がん性物質を投与し、更に発がん促進剤を投与されたマウスのうち、いちごが混ざった餌を食べていたマウスは、大腸癌の発生率が低いことが分かりました。そして、餌にいちごが含まれる量が多いほど発生率が低い結果となりました。
これは、いちごに含まれる成分が炎症を引き起こす原因と、発がん情報を細胞に伝えるシグナル伝達に作用したため、大腸癌を予防する結果に繋がったと考えられています。
まだ、動物段階の実験ですが、今後は大腸癌の患者さんにも効果があるのか、臨床実験を進めていくことになりそうです。

今日からいちごを食べよう！

可愛い顔したすごい奴♪「いちご」のもつ、健康パワーはいかがでしたか？毎日の美容や健康はもちろん、大腸癌の予防にも効果が認められているので、大腸癌を恐れる前にぜひいちごを食べてみませんか？