暑さが厳しくなってきたこの頃、熱中症で病院に搬送される人も増加しています。熱中症は外だけでなく、家の中にいてもかかることがあり、熱中症にならないためには事前に予防することが大切です。
熱中症対策としてよく言われるのが、こまめな水分補給、程よい塩分補給、衣類の工夫、空調環境などですが、他にも食べ物でも熱中症対策をすることができます。今回おすすめしたいのは、これから旬を迎える「梨」です。梨は熱中症以外に夏風邪などにも効果的で、夏バテで食欲がないときでもさっぱり食べることができます。今回は、梨の効果について詳しく紹介します。
梨の特徴
スーパーなどにおいてある梨は日本梨で、皮が茶色っぽい「赤梨」と、緑っぽい「青梨」に分類されます。赤梨で有名な品種は幸水や豊水、青梨は二十世紀梨です。梨にはシャリシャリとした特徴のある食感がありますが、それは繊維の塊である石細胞「リグニン」によるものです。
梨の水分量は88%と多く、その水分量の多さがあのみずみずしいおいしさを感じさせてくれます。赤梨の場合、成熟すると皮にブツブツが見られますが、ブツブツが果実に水分を溜める役割をしています。
梨の旬は7〜11月で、まさにこれからが旬を迎える季節となります。梨は甘味の強い果実ですが、より甘い梨の見分け方としては、形が良く、皮に張りのあって重みを感じるものを選びましょう。また、軸がしっかりとし、果実の下部はふっくらと丸みがあるものを選ぶこともポイントです。
梨で熱中症対策
熱中症対策でよく言われるのが水分補給ですが、水分補給は水に限ったことではありません。味噌汁やスープも水分ですし、水分量の多い梨も水分補給に一役買ってくれます。
梨は食欲が低下しがちな夏でもさっぱりと食べることができ、おやつとしても朝食としても食べやすいのでおすすめです。そのまま食べることはもちろん、グリーンスムージーに加える果実として利用することも良いでしょう。グリーンスムージーにすることで、野菜からも水分を摂ることができ、栄養もしっかり摂ることができます。
梨の栄養
梨は熱中症に効果的なだけではありません。体内の水分調節を行うカリウムの量はスイカよりも多く、むくみ解消に効果的です。また、石細胞のリグニンは元々繊維質の塊なので、便通を良くし、肌荒れを改善することができます。他にも、甘味成分であるソルビトールはのどの痛みの緩和や咳を鎮める効果があり、アスパラギン酸やクエン酸などは疲労回復効果があるので、夏風邪にも効果があります。
健康以外にも、梨に含まれるたんぱく質分解酵素は、お肉を柔らかくする働きがあります。お肉の漬け込みや煮込み料理に活用すると、仕上がりが全く違う一品に変身させることができますよ。
熱中症と言えば水分補給を思い浮かべますが、水分補給は水だけではありません。これから旬を迎える梨も、水分補給として加えてみて下さいね。
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