脱毛器には様々な種類があり特徴や効果がちがう
以前は肌を露出する機会が多くなる季節を前に部分脱毛を考える人が多かったのですが、美意識の高まりとともに季節には関係なく脱毛をする方が多くなりました。
また部分脱毛ではなく全身脱毛を選ぶ方もかなり多くなっています。
家庭用脱毛器を使って腕や足の脱毛をする方もいますが、自分では処理しにくい部位であったり全身脱毛するとなれば、脱毛クリニックや脱毛サロンへ通うことになります。
しかし脱毛クリニックは医療脱毛といい脱毛サロンとは全く違う脱毛器を使用していることをご存知ですか。
さらにそれぞれの脱毛器にもさまざまな種類があり、特徴や効果をそれぞれに持っているのです。
今回はそんな脱毛器の種類と特徴を詳しく説明していきます。
脱毛サロンと脱毛クリニックに脱毛器の違いはあるの？
まず脱毛サロンと脱毛クリニックの違いから見ていきましょう。
脱毛サロンはエステ脱毛などと呼ばれるようにエステサロンの1種です。
これに対し脱毛クリニックは医療脱毛と呼ばれるように、医療行為の一つとして脱毛を行っています。
脱毛サロンは「毛および毛付属器を破壊せず、1か月後に90％以上の発毛が認められるような脱毛」しかできないと定められていることから、出力が小さい脱毛機器である光脱毛やフラッシュ脱毛による脱毛になります。
また施術を行うのはエステティシャンとなります。
これに対して医療機関でもある脱毛クリニックはドクターが常駐していることや、医療従事者である医師や看護師が施術することから、出力の大きなレーザー脱毛による脱毛を使用することができます。
脱毛効果がまったく違う光脱毛とレーザー脱毛
脱毛サロンで使われる光脱毛と、脱毛クリニックで使われるレーザー脱毛は出力が違います。
脱毛は毛根部分にある毛乳頭と呼ばれる部分に照射することで行うのですが、光脱毛はここに軽いダメージを与える程度しか照射できません。
このためにしばらくすると同じ個所から再びムダ毛が生えてきます。
これに対してレーザー脱毛は出力が大きく、毛乳頭に大きなダメージを与えることができます。
大きなダメージを与えるために、同じ個所からムダ毛が生えてくることが少ないのです。
これは厚生労働省の通達で、医師免許を持たない脱毛サロンで強力な光線による毛乳頭などの破壊が禁止されているためで、脱毛クリニックは医療機関なので出力の大きな脱毛器を使用することができるのです。
出力が強い脱毛器を使用できる脱毛クリニックならば、その分通う回数が少なくて済むのはメリットです。
クリニックのレーザー脱毛器にもいろいろな種類があります
医療脱毛で用いられるレーザー脱毛器にもいろいろな種類があり、主なものとして「アレキサンドライトレーザー」「ダイオードレーザー」「ヤグレーザー」があります。
ほとんどすべてのクリニックでいずれかの脱毛器、または2～3種類を組み合わせて脱毛を希望する方の状態や希望に合わせて使い分けています。
ここでは主な3種類のレーザー脱毛器についてのメリットやデメリットを見ていきます。
多くのクリニックで使われているアレキサンドライトレーザー
医療脱毛機器として日本では1997年から使われているレーザー脱毛器です。
厚生労働省の認定を受けており、安全性が高いのが特徴です。
ジェントルレーズ・ジェントルレーズプロ・ジェントルマックスプロ・アポジーエリート・エリートプラス・エリートＭＰＸなど数社から多くの機種が出されていて、多くの脱毛クリニックの定番脱毛器として使われています。
メリットもあるけどデメリットもあります
アレキサンドライトレーザーのメリットには、他のレーザー脱毛器より痛みを少なくできることがあげられます。
これは照射と同時に冷却ガスを吹き付けるためで、一瞬だけ皮膚の表面をマヒさせる効果があるためです。
ただ濃いムダ毛のある部位ではゴムでパチンされた程度の痛みを感じることもあるようですが、我慢できないような痛みではありません。
アレキサンドライトレーザーは他のレーザー脱毛器より脱毛効果が高く、1回目の施術からムダ毛が生えにくくなったという体験談もよく聞かれます。
それに美肌効果が高く、シミやニキビの跡など色素が黒く沈着している部分をきれいにもしてくれるのです。
その反面黒い色素には強く反応することから、日焼けした肌には照射すると火傷することがあるので使用できません。
色黒肌の方も同様の理由でアレキサンドライトレーザーは使用できないことがあります。
産毛はメラニン色素が薄いために反応しないので、顔脱毛、手や背中の脱毛は不向きといえます。
痛みや肌への負担が少ないダイオードレーザー
ダイオードレーザーはもっとも痛みを感じにくく、肌への負担も少ないと言われているレーザー脱毛器です。
ダイオードレーザーには、高出力のレーザーを一瞬だけ照射して一気に毛根にダメージを与えるショット式を採用しているライトシェアデュエットや、低出力のレーザーを連続的に照射してゆっくり毛根へダメージを与え、肌への負担を軽減する蓄熱式を採用したメディオスターNextやソプラノといった機種があり、こちらはバルジという毛根より上部のバルジという発毛因子にダメージを与え、また毛周期に関係なく脱毛できる点も特徴です。
メリットとデメリットを比べてみましょう
ダイオードレーザーのメリットとしては、VIOのような濃い体毛から背中や顔などの産毛まで、どのようなムダ毛も脱毛できることがあげられます。
また日焼けした肌や色黒の肌なども関係なく照射が可能です。
照射時間が他のレーザー脱毛器より短い時間で済むため痛みを感じにくく、敏感肌の方でも火傷や肌荒れといったトラブルに見舞われることが大変少ないといわれています。
痛みが苦手な人にもおすすめできます。
デメリットとしては美肌効果はほとんど期待できません。
ニキビ跡などの色素沈着をきれいにする効果はほぼないためです。
しかし脱毛の面で言えばこれといったデメリットもなく、痛みも少ないことから全身脱毛にも向いているレーザー脱毛器だといえるでしょう。
他の脱毛器より脱毛効果が高いヤグレーザー
ヤグレーザーの最大の特徴はレーザーの波長の長さで、他のレーザー脱毛器では効果があまり見られない人や、VIOやワキといった濃いムダ毛の脱毛にも向いています。
これは波長が長いために、他のレーザー脱毛器より皮膚深くまでレーザーが届き照射が可能なためです。
ロングパルスYAGレーザー・ジェントルYAGやアレキサンドライトレーザーとの複合機となるエリートプラス・G-MAXが良く使われています。
メリットだけ？デメリットはないの？
波長の長いレーザーを使用しているため、濃い毛の脱毛効果が抜群です。
VIOやワキをはじめ、男性のひげの脱毛にも使われるほどなのです。
また産毛など薄い体毛の脱毛も得意なので、他のレーザー脱毛器で脱毛したあとの仕上げとして使われることもあります。
波長が長いため皮下組織の深いところで反応することから、皮膚表面にはあまり影響が出ません。
ですので日焼けした肌や色黒肌でも問題なく脱毛できるのです。
またヤグレーザーは美容皮膚科においてシミやそばかす、傷跡などの除去といった美容部門でも使われるだけあって美肌効果も抜群なのです。
さらに医療脱毛で起こりがちな、脱毛したのに逆に毛が太くなったり濃くなる硬毛化が起こりにくいのもヤグレーザーのメリットです。
最大のデメリットとしては痛みがかなり強いということです。
痛みを感じやすい方や部位にヤグレーザーを使用するときは、麻酔を使って痛みを和らげるか他のレーザー脱毛器に代えてもらうかになるかも。
またジェルを塗らずにレーザー照射を行うため、施術後には肌が赤くなってしまうこともあります。
ただこのヤグレーザーを導入しているクリニックは数少ないため、どうしても使用したい方は探さなければならい点もデメリットになるかもしれません。
複数の脱毛器を使用しているクリニックもあります
レーザー脱毛器を大別すると3つに分けられるのですが、クリニックによって用意されている脱毛器は当然のことながら違いがあります。
アリシアクリニックはライトシェアデュエット、渋谷美容外科は ジェントルレーズ、レヴィーガクリニックはメディオスターNeXT PROといった具合です。
しかしクリニックによっては複数の脱毛器を用意していることがあります。
湘南美容外科はジェントルレーズとオリジナルのウルトラ美肌脱毛、リゼクリニックはライトシェアデュエットとメディオスターNeXTとジェントルYAG、レジーナクリニックはジェントルレーズプロとソプラノアイスプラチナム、クレアクリニックはライトシェアデュエットとメディオスターNeXT PROといった感じです。
また新宿のビューティスキンクリニックのようにメディオスター、ソプラノ、ライトシェアデュエット、ジェントルマックスプロといった4機種を揃えているクリニックも。
あなたの肌に合った脱毛器を用意しているクリニックを選ぶこともできるのです。
脱毛器にはこれだけの種類と特徴があります
医療脱毛で用いられるレーザー脱毛器は脱毛サロンの脱毛器とは違い、照射出力が高くて永久脱毛も可能になっています。
そんなレーザー脱毛器も大別するとアレキサンドライトレーザー・ダイオードレーザー・ヤグレーザーの3つに分けることができます。
脱毛効果の高い機器やあまり痛みを感じない機器、美肌効果にも優れた機器などそれぞれに特徴を持っています。
クリニックによっては複数の脱毛器を用意しているので、あなたに合った脱毛器を持つクリニックを訪れるのもいいですね。
